口内炎を早く治す5つの方法|原因から市販薬の活用方法、予防法まで徹底解説

突然できる口内炎。早く治したいのになかなか治らず、痛みで食事や会話がつらい。

そんなお悩みはありませんか?

口内炎は、原因やタイプによって対処法が異なります。ケアの方法を間違えると、悪化や再発を招くことも。

本記事では、口内炎を早く治すためのポイントを徹底解説します。セルフケア方法や市販薬の使い方、再発を防ぐ予防習慣まで、わかりやすくご紹介します。

「口内炎の痛みを少しでも和らげたい」「何度も再発して困っている」という方は、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること
  • 口内炎の原因と種類別の特徴
  • 口内炎を早く治すためのセルフケア方法
  • 歯科医院での専門的な治療内容
  • 再発防止のための予防法

口内炎の原因と特徴|早く治すために知っておきたい基本

口内炎を早く治したいなら、まずは「なぜ口内炎ができたのか」を考えてみましょう。

口内炎の種類によって、原因はさまざまです。ここでは、口内炎の種類や特徴を原因別に解説します。

物理的刺激・外傷が原因|アフタ性口内炎・外傷性口内炎

食事中にうっかり頬の内側を噛んだり、歯並びや歯列矯正の影響で口の内側が擦れたりすると、粘膜に傷がついて口内炎になることがあります。

物理的な刺激や外傷が原因で発症する口内炎には2種類あります傷口が炎症を起こす「外傷性口内炎(カタル性口内炎)」か、白くて丸い潰瘍ができる「アフタ性口内炎」のいずれかである場合が多いでしょう。

早く治すには、患部を刺激しないことが一番大切です。

口内炎を再び噛まないようにゆっくり食べ、刺激の強い食べ物を避けましょう。

また、入れ歯や矯正装置が明らかな原因であれば、歯科医院で調整してもらうことをおすすめします。矯正器具用ワックスの購入も検討してください。

刺激や摩擦の原因を取り除き、粘膜を守ることが、口内炎を早く治すカギです。

ウイルスや細菌感染が原因|ヘルペス性口内炎・カンジダ性口内炎など

口の中にウイルスや細菌が入り、感染によって口内炎が発症する場合があります。免疫力が落ちていると発症しやすいと言えるでしょう。

ヘルペスウイルスが原因である「ヘルペス性口内炎」は、水ぶくれや強い痛みを伴います。

また、カンジダ菌という真菌が増殖すると「カンジダ性口内炎」になり、口内に白い苔のようなものが広がります。

ウイルス・細菌感染が原因の口内炎は、市販薬だけでは治りにくいかもしれません。痛みが強い場合や症状が長引く場合は、歯科医院や医療機関の受診をおすすめします。

栄養不足・ビタミン欠乏が原因|再発性アフタ性口内炎など

ビタミンや鉄分が不足すると、粘膜の健康が損なわれ、口内炎ができやすくなります。栄養バランスの乱れた食生活や過度なダイエットには要注意です。

とくに、同じような場所に繰り返し口内炎ができる「再発性アフタ性口内炎」は、栄養不足が背景にあることが多いと言われています。白くて痛みのある潰瘍が特徴で、食事などで刺激があると不快感が長続きします。

栄養不足が疑われる場合は、ビタミンB2・B6などのビタミンB群、鉄、亜鉛などの栄養素を意識的に補うことが改善の近道です。普段の食事を見直すのはもちろん、必要に応じてサプリメントも活用し、十分に栄養を摂ってください。

生活習慣や口腔環境の悪化が原因|カンジダ性口内炎・ニコチン性口内炎・白板症

口の中が不衛生な状態が続くと、慢性的に口内炎が発症する場合があります。喫煙習慣がある人や、正しく歯磨きできていない人、合わない入れ歯を長期間使用している人などは要注意です。

例えば、カンジダ菌が増えることで発症する「カンジダ性口内炎」では、白い苔のようなものが広がり、強い不快感が続きます。

また、タバコの影響で起こる「ニコチン性口内炎」や、粘膜が白く硬くなる「白板症」は、がんにつながる可能性も否定できません。

生活習慣が原因である場合、一時的に口内炎を治すだけでなく、口の中を清潔に保つためのケアや歯科医院での定期健診が重要です。

口内炎を早く治すポイント5選

口内炎をできるだけ早く治したいならば、自己流の対処では不十分です。方法を誤ると、症状が悪化したり治りが遅くなったりする場合もあります。

ここでは、歯科医療の視点から、口内炎を早く治す5つのポイントを解説します。

患部への刺激を避ける

口内炎ができたとき、まず大切なのは患部への刺激をできる限り減らすことです。

食事や会話の時などに、傷ついた粘膜がさらにこすれてしまうと、炎症がひどくなり、痛みや腫れが悪化します。

とくに、辛い料理や熱すぎる飲食物、アルコール、硬い食べ物は、粘膜を強く刺激するため避けましょう

口内炎があるときにおすすめの食事には、スープや煮物、やわらかいご飯、おかゆなどの、口当たりが良く栄養補給しやすい食品を選びましょう。

冷たいゼリーやアイスクリームは、流動性があり、痛みが強い時にも食べやすいです。痛みを一時的に和らげる効果が期待できます。

また、舌や歯で患部を触るのも悪化の原因になります。入れ歯や矯正装置が当たっている場合は、我慢せず歯科医院で早めに調整してもらってください。

刺激の原因を取り除くことで、口内炎を早く治すことができます。

うがいで口の中を清潔に保つ

食事の後や就寝前のうがいを習慣化することで、細菌の増殖を防げます。

口の中は、細菌やウイルスが繁殖しやすい環境。口内炎の炎症を抑えて早く治すためには、口の中を常に清潔に保つことが欠かせません。

食塩水でのうがいは、炎症の悪化を防止すると言われています。市販のマウスウォッシュを活用するとさらに効果的です。

殺菌成分や抗炎症成分が配合されたタイプなら、口内炎の原因となっている細菌の繁殖を抑え、口の中を清潔に整えてくれるでしょう。

ただし、アルコール濃度が高いマウスウォッシュや刺激の強い製品は、かえって患部を刺激してしまうため避けてください。

口内炎のケアに最適なマウスウォッシュを選ぶのが難しければ、歯科医師や薬剤師に相談してみましょう。症状に合ったマウスウォッシュを勧めてもらえます。

口の中を正しくケアして、口内炎を早めに治しましょう。口内炎が治ってからも続けると、予防にもなります。

貼り薬・パッチで口内炎を保護する

口内炎の痛みが強く、食事や会話がつらい場合は、貼り薬やパッチで患部を保護すると良いでしょう。

市販の口内炎用パッチを炎症部分に直接貼りつけると、物理的な刺激から患部を守り、炎症の拡大や悪化を防いでくれます。

最近では、患部に密着するジェルタイプや、食事中でもはがれにくいタイプなどさまざまな製品があります。

便利に使えば、生活への影響を最小限に抑えられるでしょう。

また、痛み止め成分や抗炎症成分が含まれている口内炎パッチも多く、口内炎を保護すると同時に、痛みを抑えながら治す手助けをしてくれます。

口内炎パッチの使用前には、よくうがいをして口の中を清潔にしましょう。貼り方や使用頻度は製品によって異なるため、説明書をよく読み、必要なら薬剤師に相談しましょう。

ビタミン・鉄分を補給する

口内炎を繰り返しやすい方や、症状が長引いている方は、ビタミンや鉄分などの栄養を意識して摂ることで改善する可能性があります。

ビタミンや鉄分などの栄養素は、口の中の粘膜の修復や再生に欠かせない重要な成分なのです。

とくに、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンBB6(ピリドキシン)、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、鉄分、亜鉛が不足すると、粘膜のバリア機能が低下して炎症が起きやすくなります。

偏った食生活やダイエット、ストレスの多い生活を送っている方は、注意が必要です。

具体的には、以下のような食べ物を積極的に摂取すると良いでしょう。

    口内炎を早く治す食べ物
  • レバー
  • 乳製品
  • 魚介類
  • 緑黄色野菜
  • ナッツ類

ビタミンやミネラル、鉄分を含む食べ物を意識して摂取することで、粘膜が健康になります。

忙しくて食生活が乱れがちな方や、妊娠中の方、疲労が溜まりやすい方は、サプリメントも活用してみてください。

栄養バランスを整えることは、口内炎の早期改善や再発防止に直結します。

睡眠やストレスなど生活習慣を見直す

睡眠不足や強いストレスは、身体の免疫力を低下させ、口内炎の発症や悪化の原因となります。特に、仕事や家庭でのストレスが続いている方や、妊娠中・育児中の方は要注意です。

口内炎を早く治すためには、免疫力の回復が非常に重要です。

まずは睡眠時間を十分に確保し、規則正しい生活リズムを整えましょう。リラックスできる時間を、短時間でも意識的に取り入れると効果的です。

また、軽い運動や入浴、趣味の時間を設けることなどにより、ストレスコントロールがしやすくなります。

妊娠中の場合は、体調に無理のない範囲で取り組んでみてください。

生活習慣を見直して心身ともに健康な状態を目指すことで、自然治癒力が高まり、口内炎を早く治せるでしょう。

最も早く治すなら通院必須?歯科医院での治療内容

口内炎を一刻も早く治したい場合、歯科医院で専門的な治療を受けるのが最も効果的かつ安心です。

口内炎の根本的な改善には、医師による正確な診断と適切な処置が欠かせません。ここでは、歯科医院で受けられる具体的な治療内容を解説します。

ステロイド剤・殺菌薬で炎症と痛みを改善

歯科医院で最初に行うのは、症状にあった薬物療法です。とくに強い痛みや炎症がある場合、殺菌作用のある薬やステロイド剤を使用し、早期改善を目指します。

ステロイド剤には、炎症を抑え、痛みを和らげる効果があります。医療機関で処方されるステロイド剤は、市販薬に比べ、成分が適切に調整されているため安心です。

細菌や真菌(カンジダ菌)が原因の口内炎には、殺菌薬や抗真菌薬が使われる場合が多いでしょう。

口の中はデリケートなため、ステロイド剤のような強い薬を自己判断で使用するのはおすすめできません。

医師の診断に基づいて、必要最小限の薬を適切に使用することで、早期改善が期待できます。

入れ歯・詰め物・矯正装置などの調整

口内炎の原因が、入れ歯や詰め物、矯正装置の刺激である場合は少なくありません。

合わない入れ歯が擦れたり、矯正器具が粘膜に当たっていたりすると、口内炎が繰り返しでき、治りが悪くなります。

歯科医院では、刺激の原因を特定し、必要に応じて装置の調整や再作製を行います。

高齢者の方や歯列矯正中の方は、使っている器具をメンテナンスすることで、口内炎はもちろん、虫歯や歯周病のリスクも軽減できるでしょう。

また、歯の詰め物や被せ物が浮いていたり、尖った部分があったりすると、粘膜が傷ついて炎症を起こします。口の中で詰め物などが当たって気になった時は、放置せず歯科医に相談しましょう。

刺激の原因を取り除くことで、口内炎の悪化を防ぎ、早く治すことができます。

精密検査により病気の可能性を確認

口内炎が2週間以上治らなかったり、頻繁に再発したりする場合は、口内炎の裏に別の病気が隠れている可能性があります。

とくに、前がん病変である「白板症」や「紅板症」、まれに口腔がんの初期症状として口内炎が現れるケースもあります。

歯科医院では、粘膜の状態を詳しく観察し、異常が疑われる場合は精密検査や生検(組織検査)を実施します。

口の中の病変は自分では見えにくく、自己判断が難しいため、専門家による早期発見・早期治療が非常に重要です。

「ただの口内炎」と油断せず、異変を感じたら早めに医療機関で診断を受けましょう。

口内炎の予防方法と日常ケア

「口内炎が治ったばかりなのにまたできてしまった」と、再発に悩む方も多いでしょう。実際、根本的に原因が改善されなければ、何度も発症を繰り返し、日常生活に支障をきたします。

そこで重要なのが、生活習慣の見直しや口腔ケアによる予防です。

ここでは、口内炎を防ぐための具体的な方法を3つ紹介します。健康的な口腔環境を維持し、口内炎を予防しましょう。

免疫力を下げない生活習慣を心がける

口内炎は、体の免疫力が低下したときに発症しやすくなります。多忙やストレス、睡眠不足、栄養バランスの乱れが続くと、粘膜の防御機能が弱まり、口内炎のリスクが高まるのです。

まずは、十分な睡眠を確保することが基本。睡眠不足は、免疫細胞の働きを低下させ、口内環境にも悪影響を与えます。

ストレスを溜め込みすぎないことも大切です。趣味や適度な運動、リラックスできる時間を意識的に設けると良いでしょう。

さらに、偏った食生活は、ビタミンやミネラル不足を引き起こし、免疫力を低下させます。

ビタミンや鉄分、亜鉛を含む食品(レバー、卵、緑黄色野菜、魚介類など)を積極的に摂り、バランスの良い食事を心がけましょう

生活習慣を整えることで免疫力を高め、口内炎の発症を予防できます。

口の中を清潔に保つために正しくマウスケアを行う

日常的に口の中を正しくケアすることも、口内炎予防には欠かせません。口の中が不衛生な状態が続くと、細菌や真菌(カンジダ菌)が繁殖し、粘膜が炎症を起こしやすくなります。

とくに、うがいや歯磨きの徹底、マウスウォッシュの活用が効果的です。殺菌・抗炎症作用のあるマウスウォッシュは、細菌の増殖を抑え、口腔内を清潔に保つサポートをしてくれます。

ただし、刺激が強いタイプは粘膜への負担になることがあるため、症状や体質に合った製品を選びましょう。

また、歯並びに問題がある人や、入れ歯や矯正装置を使っている人は、歯の隙間や器具の内側に汚れが溜まりやすいため、より丁寧なケアが必要です。歯間ブラシやデンタルフロスも活用しましょう。

口の中全体を清潔に保つことが口内炎の予防につながります。

歯科医院での定期検診(予防歯科)

口内炎を防ぐためには、日頃のケアだけでなく、歯科医院での定期的な健診と予防処置が非常に重要です。

特に、入れ歯や矯正装置を使用している方、歯並びやかみ合わせに問題がある方は、歯科医師による定期診療が欠かせません。

歯科医院では、口の中の状態を丁寧に視診し、口内炎の原因となる歯石(細菌の塊)の有無や粘膜の不調がないかを確認します。

必要に応じてクリーニングや歯石除去、装置の調整も行われます。お口を健康に保つサポートが受けられるのです。

何より、白板症やがんなどの病気を早期に発見できます。自覚症状がない病気でも、専門医に見せることで、早めに対処できる場合も。

「mamoru」などの歯科医院サポートサービスを活用すれば、信頼できる医院探しや予約もスムーズです。口内炎などのトラブルを未然に防ぎ、健康な口内環境を保つために、歯医者への通院を習慣化しましょう。

歯科の健康相談 mamoru

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まとめ|つらい口内炎、早く治すために今できること

口内炎は、誰にでも起こりうる身近なトラブルですが、痛みや違和感が続くと食事や会話が億劫になり、日常生活に支障をきたします。「できるだけ早く治したい」と思うのは当然のことです。

口内炎を早く治すためには、正しいセルフケアが欠かせません。

刺激を避け、栄養バランスの良い食事を摂るなどの基本的な対策を徹底することで、多くの場合は改善できます。

ただし、医療機関の受診は治療への何よりの近道です。口内炎の裏に、思わぬ病気が隠れている可能性もゼロではないため、迷わず歯科医院やクリニックを受診しましょう。

つらい口内炎を、早く確実に改善するために、今日からできることを実践してみてください。

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