口内炎の治し方・裏ワザを徹底解説!|治りを早めるセルフケアと歯科での治療法

「口内炎のせいで食事や会話がつらい……」「煩わしい口内炎を早く治す裏ワザが知りたい!」

そんな経験が、誰しも一度はあるのではないでしょうか。

口内炎にはさまざまな種類があり、原因や対処法が異なります。

市販薬も改善に役立ちますが、食べ物や生活習慣の見直しなど、小さな工夫で症状を軽減・早期改善できるケースも多いでしょう。

本記事では、口内炎に関する基礎知識から、即効性のある裏ワザ・予防法まで、専門的かつわかりやすく解説します。

病院の受診が必要な場合も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること
  • 口内炎の原因と種類別の特徴
  • 口内炎を早く治すためのセルフケア方法
  • 歯科医院での専門的な治療内容
  • 再発防止のための予防法

口内炎の基礎知識

口内炎ができた時、詳しい原因や病名を知らないまま、自己流で対処してしまう方は多いのではないでしょうか。

口内炎は、口腔内の粘膜に炎症が起きる症状で、放置すると重大な病気につながるケースもあります。

まずは口内炎の基礎知識を押さえておきましょう。

口内炎とは、粘膜にできる炎症

口内炎とは、口の内側の粘膜に生じる炎症や潰瘍の総称です。

頬の内側・唇の裏・舌・歯ぐき・喉の奥など、口腔内のさまざまな場所に発生します。一般的に、白く丸い潰瘍や赤み、腫れ、痛みを伴うのが特徴です。

口内炎は軽度なら自然に治ることもありますが、不適切な処置をしたり放置したりすると、悪化や再発の原因になり得ます。

口内炎の原因|ストレス・栄養不足・免疫力低下との関係

口内炎の原因はさまざまですが、多くの場合、粘膜への物理的な刺激・栄養不足・免疫力低下・ウイルス感染などが関係しています。

特に、睡眠不足やストレス、栄養バランスの乱れが重なると、口内炎ができやすくなるのです。

ストレスや疲労が蓄積すると、体の防御機能が弱まり、口の粘膜が炎症を起こしやすくなります。

また、ビタミン群や鉄分、亜鉛などの栄養素の不足によって、粘膜の再生力が低下し、口内炎ができやすくなります。

特に、ビタミンB2(リボフラビン)・ビタミンB6・ビタミンC・ビタミンDは、口腔内の健康を維持するためにとても重要です。

さらに、風邪や病気などの疾患、妊娠などで免疫力が下がると、細菌やウイルスの影響を受けやすくなり、口内炎が繰り返される場合があります。

日頃から、栄養バランスの整った食事やストレス管理、十分な睡眠を心がけ、口内炎を予防しましょう。

口内炎の種類|アフタ性口内炎・ウイルス性・カンジダ性など

口内炎の種類や原因はさまざまです。口内炎の種類を正しく理解しておくことで、効果的な対策ができます。

もっとも多いのが、アフタ性口内炎です。

白く丸い潰瘍ができ、強い痛みや不快感があるのが特徴です。ストレス・栄養不足・免疫力低下が主な原因とされています。

次に、ウイルス性口内炎。ヘルペスウイルスなどが関与し、水ぶくれや発熱を伴うことがあります。

免疫力が下がっているときに罹患することが多く、悪化すると医療機関での治療が必要です。

また、カンジダ性口内炎は、カンジダ菌という真菌(カビ)の影響で、白い苔のような付着物ができるのが特徴です。抵抗力が弱っている人や、妊娠中の方、高齢者に多く見られます。

口内炎のタイプによって、必要な治療やケアが異なるため、症状が長引く場合は、歯科医院や医師に相談することが重要です。

口内炎の放置は危険。悪化や病気のリスクも

「口内炎は自然に治るから大丈夫」と放置していると、思わぬトラブルや病気につながることがあります。

炎症が悪化し、痛みが強くなるだけでなく、食事や会話がつらくなり、生活の質が下がってしまうでしょう。

口内炎が2週間以上続く場合や、何度も再発する場合は、別の病気が隠れている可能性考えられます。

例えば、前がん病変である「白板症」や、がんの初期症状の一部として口内炎が現れることがあるのです。

口内炎の状態に不安がある場合は、早めに歯科医院や口腔外科を受診すると安心です。

すぐできる!口内炎を早く治す裏ワザ3選

「口内炎を今すぐ何とかしたい!」という方に向けて、口内炎の早期改善に役立つ裏ワザをご紹介します。自宅で簡単にできる内容ばかりですが、医学的根拠のある方法なので安心です。

ただし、効果の感じ方には個人差があります。口内炎の症状がひどい場合や、なかなか治らない場合は、自己流のケアに頼らず、歯科や医療機関での診療を受けましょう。

ビタミン系サプリメントやはちみつを摂取する

口内炎の改善には、ビタミンB群やビタミンC、鉄分、亜鉛などの栄養素を補うことが非常に効果的です。

とくに、ビタミンB2(リボフラビン)やB6は、粘膜の再生を助け、炎症を早く治してくれます。

栄養素は食事から摂取するのが理想ですが、痛みで食事がつらい場合は、サプリメントでの補給が手軽です。薬局やドラッグストアでも購入できるため、すぐに栄養状態を改善できます。

また、はちみつには天然の抗菌・抗炎症作用があり、患部に塗ることで痛みや炎症の軽減が期待できるとされています。

ただし、はちみつは1歳未満の乳児は食べられないため注意が必要です。

ビタミンなどの栄養素やはちみつで、身体の内側から回復をサポートしましょう。

塩水うがいやマウスウォッシュなどのマウスケアを試す

口内炎を早期改善するには、口の中を清潔に保つことが欠かせません。

例えば、殺菌・抗炎症作用を期待できる塩水うがいは、昔から知られるケア方法です。コップ1杯(約200ml)のぬるま湯に小さじ半分の食塩を溶かし、食後や就寝前に優しくうがいをしましょう。

過度な刺激を避けるため、塩分濃度をこれ以上高くせず、強くうがいをしすぎないことがポイントです。

市販のうがい薬やマウスウォッシュも効果的ですが、刺激が強いものは逆効果になる場合も。

成分や使用方法をよく確認し、低刺激・ノンアルコールタイプの製品を選ぶとよいでしょう。不安な場合、薬剤師に相談してください。

塩水うがいやマウスケアを続けることで、細菌の繁殖を抑え、口内炎の早期改善も見込めます。

刺激物に配慮する

口内炎の患部は非常にデリケートな状態です。治りを早めるためには、刺激を極力避けることが重要なポイントです。

具体的に避けたほうが良いものは、以下の通りです。

    口内炎のときは避けた方が良いもの
  • 辛いもの
  • 熱いもの
  • 酸っぱいもの
  • 硬い食べ物
  • アルコール
  • タバコ

刺激的なものを摂取すると、患部が刺激されて炎症が悪化する可能性があります。

痛みが強い場合は、冷たいゼリーやプリン、ヨーグルトなど、口当たりが優しく栄養補給もしやすい食品を選びましょう。十分に水分を摂り、唾液の分泌を促すことも大切です。

歯磨きの際に強くみがきすぎたり、患部を舌で触る癖も悪影響を及ぼします。

また、入れ歯や矯正装置が接触している場合は、歯科医院で早めに調整してもらうと良いでしょう。

刺激の原因を取り除くことで、口内炎の早期改善につながります

口内炎に効く市販薬の種類

「口内炎の痛みがつらい」と感じたら、ドラッグストアや薬局で手に入る市販薬を試してみましょう。ただし、口内炎の種類や症状に合わせて適切な製品を選ぶことが大切です。

ここでは、口内炎のセルフケアに役立つ市販薬の種類を、特徴とともにわかりやすく紹介します。

    口内炎の治療に使える市販薬の種類
  • 貼り薬(パッチ)
  • 塗り薬
  • うがい薬
  • スプレー
  • 内服薬

貼り薬(パッチ)

患部に直接貼るタイプの市販薬(パッチ)は、患部を保護しつつ、痛みや炎症を和らげる効果があります。

特に、食事や会話の際、口内炎を刺激から守れるのが大きなメリットです。

パッチの中には、有効成分としてステロイドや殺菌成分が配合されている製品があります。炎症の鎮静化や細菌の繁殖抑制を期待できるでしょう。

パッチの使用前には、口の中を清潔にし、正しい位置にしっかり貼ることが重要です。

ただし、パッチが剥がれやすい場合や、口内炎の場所によっては使用が難しいことがあります。

塗り薬

口内炎の痛みや炎症を和らげる市販薬として、患部に直接塗布する「塗り薬」も一般的です

ジェルタイプや軟膏タイプがあり、気軽に使えるので人気です。

多くの塗り薬には、抗炎症作用のあるステロイド成分や殺菌・抗菌成分が含まれており、口内炎の早期治療を期待できます。中には麻酔成分が配合されているものもあり、痛みを一時的に緩和できるでしょう。

ただし、ステロイドによって傷口の治りが遅くなる悪影響もあります。口内は唾液で常に濡れている状態なので、用法・用量を守りながら適宜塗り直す必要があります。

うがい薬

口の中全体を洗浄しつつ、さらに炎症を抑えてくれるのが、口内炎用のうがい薬です。うがい薬は、複数の口内炎が同時にできている場合や、患部が奥まった場所にある場合に有効です。

「アズレン」「CPC(セチルピリジニウム)」など、粘膜保護や炎症緩和に特化した成分が配合された製品を選ぶと良いでしょう。細菌やウイルスの繁殖を抑えて炎症の悪化を防ぎます。

ただし、刺激が強すぎるものは避けましょう。強力な殺菌・消毒成分(ポビドンヨード、エタノール)は、症状を悪化させる場合があるため、患部がしみる・痛いと感じたら使用を控えてください。

食後や就寝前のうがい習慣を徹底することで、口内環境を整え、治癒を促せます。

スプレー

患部が舌や喉の奥など届きにくい場所にある場合は、口内炎用のスプレータイプの市販薬が便利です。患部にピンポイントで噴射でき、殺菌・抗炎症・鎮痛効果を期待できます。

スプレーは、外出先でも手軽に使用できるのがメリット。痛みを和らげたいタイミングで適宜利用できます。

ただし、使用回数や噴射量は製品ごとに異なるため、用法・用量の範囲内で使うことが重要です。

スプレーは即効性を感じやすい反面、効果の持続時間が短い場合もあります。ほかのケアと併用すると効果的です。

内服薬

体の内側から口内炎を改善できる、内服薬の活用もおすすめです。

ビタミンB群やビタミンC、鉄分、亜鉛を補給するサプリメントや専用の医薬品が販売されており、粘膜の修復や免疫機能のサポートが期待できます。

ビタミン不足や栄養バランスの乱れが原因の口内炎には、内服薬が効果的でしょう。

ただし、妊娠中や持病のある方は、服用前に医師や薬剤師へ相談すると安心です。

また、内服薬は即効性を期待できるものではなく、根本的な体質改善や予防を目的に継続的に摂取する場合が多いでしょう。口内炎の症状が強い場合、外用薬と内服薬を併用することで、より早く改善が期待できます。

口内炎の治し方・裏ワザについてのよくある質問

ここでは、口内炎の治し方や裏ワザに関するよくある質問を、歯科医療の視点で解説します。

口内炎の治し方で即効性がある方法は?

口内炎を今すぐ何とかしたいときは、患部を保護する市販の貼り薬やパッチ、痛みを和らげる塗り薬を使用するのがおすすめです。

特に、ステロイドや殺菌成分が含まれる製品は、炎症を抑える効果が期待できます。

また、患部を刺激しないように、やわらかい食事や冷たい飲み物を選ぶことも効果的。食事の後には、塩水うがいやマウスウォッシュで口腔内を清潔に保ちましょう。

ただし、即効性だけを求めて間違ったケアを続けると、症状が長引くことも。本当に早く治したければ、歯科医院を受診するのが最も確実です。

舌にできた口内炎の治し方は?

舌の口内炎は、痛みが強く、会話や食事の際につらさを感じやすい部位です。動きが多い場所なので、刺激を最小限に抑えることが重要です。

患部に直接貼るパッチを舌に貼るのは難しい場合が多いため、ジェルタイプの塗り薬を慎重に塗布しましょう。

さらに、マウスウォッシュや塩水うがいで口の中を清潔に保つと安心です。

食事では、熱い・辛い・硬い食品を避け、ヨーグルトやゼリー、スープなど刺激の少ないものを選びましょう。

痛みが強い場合や、2週間以上治らない場合は、歯科や口腔外科での診療が必要です。

口内炎に塩や梅干しが効くって本当?

「塩を直接患部に塗る」「梅干しを口に含む」といった民間療法をよく聞きますが、結論から言うと、口内炎に塩や梅干しを直接つけるのはおすすめできません

確かに、塩や梅干しには殺菌作用があります。

ただし、患部に強い刺激を与えるため、痛みが悪化したり、粘膜が傷つく恐れがあります。安全に殺菌するなら、薄めた塩水でのうがいや、市販のマウスウォッシュを使用しましょう。

裏ワザを試す場合は、必ず身体への負担や安全性を考え、根拠のある方法を選ぶことが大切です。迷ったときは、歯科医院に相談してください。

まとめ

口内炎は、放っておけば自然に治ることもありますが、痛みや不快感が続くと食事・会話・睡眠にまで影響します。「とにかく早く治したい」と思う方は多いでしょう。

ビタミンB群やはちみつの摂取、塩水うがい、刺激物を避けるなど、すぐにできるセルフケア方法は色々あります。また、市販薬を上手に活用することで、痛みや炎症の改善も期待できます。

しかし、自己流のケアに頼りすぎるのは危険です。とくに、2週間以上治らない場合や再発を繰り返す場合は、歯科医院や口腔外科で診療を受けてください。

また、口内炎の予防には、免疫力を維持する生活習慣や、栄養バランスの見直し、口の中を清潔に保つマウスケアが欠かせません。

歯科医院に定期的に通院し、口の中の状態をメンテナンスしてもらいましょう。

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