奥歯のさらに奥の親知らず付近や歯茎の奥がズキズキと痛み、首や顎のリンパまで腫れている…。そんな症状に心当たりはありませんか?
「虫歯かな?」「疲れてるだけ?」と様子を見る方も多いですが、歯の感染が進行してリンパ節にまで炎症が広がっている可能性があります。
放置すると、痛みや腫れがひどくなるだけでなく、顎の骨や全身に影響を及ぼすリスクも。
この記事では、奥歯の奥の痛みとリンパ節の腫れの関係性や原因、考えられる病気、放置した場合のリスクをわかりやすく解説。
受診の目安や応急処置、セルフケア方法、そして相談先の選び方まで網羅しています。
つらい症状で不安な方は、ぜひ参考にして早めの対処につなげてください。
奥歯の奥が痛くてリンパが腫れるのはなぜ?考えられる原因とは

奥歯のさらに奥、特に親知らず周辺や歯の根の深い部分が痛み、同時に首のリンパ節が腫れている場合、歯の感染がリンパ節まで波及している可能性が高いと考えられます。
私たちの体には、外部から侵入した細菌やウイルスと戦う「免疫システム」があり、リンパ節はその最前線のひとつです。
口腔内に炎症や感染があると、顎の下や耳の下のリンパ節が反応し、腫れや痛みとして現れるのです。
特に次のようなパターンでは、リンパ節の腫れと奥歯の痛みがセットで起こりやすくなります。
- 親知らずの周囲が炎症を起こしている(智歯周囲炎)
- 虫歯の悪化により歯の根に膿が溜まっている(根尖性歯周炎)
- 歯周病が進行して顎の骨や周囲組織にまで炎症が広がっている
これらの状態を放置すると、感染がさらに広がり顔全体の腫れや発熱、重篤な合併症につながる恐れもあるため、注意が必要です。
症状が出た時点で、早めに原因を把握し、適切な対応を取ることが大切です。次章からは、具体的な原因疾患とその特徴について解説していきます。
主な原因となる歯科疾患とその特徴
奥歯の奥の痛みとリンパの腫れが同時に起きるとき、多くの場合その原因は歯や歯茎の炎症や感染症にあります。とくに以下の3つの疾患は、症状としてリンパ節の腫れを伴うことが多く、注意が必要です。
それぞれの病気について、どのような特徴があるのか詳しく見ていきましょう。
親知らずの炎症(智歯周囲炎)
痛みの範囲とリンパへの影響
親知らず(第三大臼歯)は、奥歯の中でも特に最奥に位置するため汚れが溜まりやすく、炎症を起こしやすい部位です。
部分的に歯茎に埋まった「半埋伏」の状態で生えていると、周囲に細菌が繁殖しやすくなり、智歯周囲炎(ちししゅういえん)という炎症を引き起こします。
この炎症が進むと、痛みは親知らず周囲だけでなく頬・顎の下・耳の付け根などにまで波及し、顎下リンパ節が腫れて痛むケースも少なくありません。重度になると膿が溜まり、口を開けるのも困難になることがあります。
よくある年齢層・タイミング
智歯周囲炎は、10代後半〜30代前半にかけて親知らずが生えてくる時期に多発します。
特に免疫力が落ちているとき(風邪気味、ストレス過多、寝不足など)に起こりやすく、繰り返し炎症を起こすようなら抜歯が検討されることもあります。
歯の根の感染(根尖性歯周炎)
神経の死と膿の蓄積
大きな虫歯を放置すると、細菌が歯の内部まで進行し、神経が死んでしまうことがあります。すると、歯の根の先端(根尖)に細菌が溜まり、膿瘍(膿の袋)を形成する「根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)」という状態になります。
この膿がさらに広がると、顎の骨を通ってリンパ節に炎症が及び、腫れや痛みを引き起こすことがあります。特に「何もしなくてもズキズキする」「歯を軽く叩くだけで響く」といった症状がある場合は要注意です。
自覚症状と進行リスク
初期は痛みを感じないこともありますが、進行すると歯茎の腫れ・膿の排出・顔の腫れ・発熱といった症状が現れます。
痛みが一時的に引いたからといって安心せず、内部で感染が進んでいる可能性があるため、必ず歯科医院での診断が必要です。
過去に虫歯治療を中断したままの歯や、神経を取ったことのある歯はリスクが高いため、違和感があれば早めに相談しましょう。
歯周病(歯槽膿漏)による炎症拡大
歯を支える骨まで進行した場合
歯周病は、歯垢(プラーク)に含まれる細菌によって歯茎に炎症が起こる慢性的な病気です。
初期にはほとんど自覚症状がありませんが、進行すると歯を支える骨(歯槽骨)を溶かし、歯がグラつく・膿が出る・口臭が強くなるなどの症状が現れます。
重度になると、炎症が顎の骨や顔の筋肉、リンパ節にまで波及し、顎下リンパ節が腫れたり、顔が腫れたりすることもあります。
リンパ節腫脹との関係性
歯周病が原因でリンパ節が腫れるのは、感染が局所を超えて広がっているサインでもあります。特に中高年層に多い病気ではありますが、若い人でも喫煙・不規則な生活・歯磨き不足などで発症リスクが高まります。
一度進行すると自然治癒は期待できないため、早期発見・早期治療がとても重要です。
放置は危険!進行するとどうなる?
「痛みはあるけど我慢できるから」「そのうち治るかも」と症状を放置してしまうのは非常に危険です。
奥歯の奥の痛みとリンパ節の腫れが同時に起きている場合、すでに感染が深部に広がっている可能性があり、放置することで重大な合併症を引き起こすリスクがあります。
ここでは、考えられる進行後のリスクについて詳しく解説します。
骨髄炎・膿瘍・敗血症など重篤な合併症
歯や歯茎の感染が進行すると、顎の骨にまで炎症が波及する「顎骨骨髄炎」になる可能性があります。
骨髄炎になると、激しい痛みや顔面の腫れ、発熱を伴い、入院や外科的処置が必要になることもあります。
また、歯の感染が顎や頬の軟組織に広がると、膿瘍(のうよう)と呼ばれる膿のかたまりが形成されることがあります。
膿瘍が破裂すると細菌が血流に乗って全身に広がり、敗血症という命に関わる状態を引き起こす恐れもあります。
これらの状態に陥ると、点滴や切開手術、集中治療室での管理が必要になるケースもあり、単なる「歯の痛み」では済まされなくなります。
他疾患の可能性(扁桃炎・腫瘍など)も視野に入れる必要性
奥歯の痛みとリンパ節の腫れがある場合、必ずしも歯が原因とは限りません。
中には、扁桃炎や咽頭炎などの上気道感染症、唾液腺の炎症、さらにはリンパ節の腫瘍といった別の病気が隠れているケースもあります。
特に以下のような特徴がある場合は、耳鼻咽喉科や内科での精密検査が必要になる可能性もあります。
- 片側のリンパ節だけが長期間腫れている
- 歯や歯茎に明らかな異常がない
- 飲み込みにくさやのどの違和感、声のかすれを伴う
- 発熱や全身のだるさが強く続く
こうした症状は、口腔以外の疾患や全身疾患のサインであることもあるため、原因を特定するためには「早期受診と正確な診断」が非常に重要です。
奥歯や歯茎の痛み、リンパの腫れを軽視せず、自己判断で放置しないこと。症状が複合的に出ている場合ほど、早めの受診が重症化を防ぐ鍵となります。
歯科に行くべき症状の目安

「奥歯の奥が痛い」「リンパが腫れている」…そんなとき、すぐに歯医者に行くべきか迷ってしまう方も多いでしょう。
放置できる軽度な症状と、早期受診が必要な緊急性の高い症状には明確な違いがあります。
ここでは、歯科医院をすぐ受診すべきサインと、耳鼻科など他科との受診の目安について解説します。
受診を急ぐべき具体的なサイン
以下のような症状がある場合は、早めに歯科または歯科口腔外科の受診を強くおすすめします。
- 顎や首のリンパ節が腫れている:
炎症が広がっているサイン
抗生物質や外科的処置が必要な場合があります。 - 頬や顔まで腫れている:
外見からわかる腫れは、深部への感染拡大の兆候
放置すると顔面の膿瘍や骨髄炎に進行する恐れも - 38℃以上の発熱を伴う:
全身に炎症反応が起きている可能性があるため、緊急度が高くなります。 - 我慢できない強い痛み:
鎮痛薬でもおさまらない激しい痛みがある場合は、膿が溜まっている可能性も
早急な処置が必要 - 数日経っても痛み・腫れが引かない、悪化している:
自然治癒は期待できない状態です
治療を先延ばしにすると再発リスクも高まります
これらの症状がある場合、できるだけ早く歯科(または歯科口腔外科)に相談してください。
歯科か耳鼻科か迷った時の判断基準
「これは本当に歯のせい?耳鼻科の方がいい?」と迷うケースもあります。
以下を参考にしてみてください。
- 奥歯や歯茎、顎の痛みがある
- 歯を押すと響く・うずくような痛みがある
- 歯茎が腫れている、膿が出る
- 過去に治療した歯や親知らずが痛む
- 耳鼻科を受診すべき可能性がある症状
- のどの腫れ・扁桃の痛みが強い
- 飲み込みづらさや声のかすれがある
- 鼻づまりや耳の違和感もある
- リンパ節の腫れがあるが歯や歯茎に異常が見当たらない
※ただし、耳鼻科でも診察の結果「歯が原因」と判断されることは多く、逆もまた然りです。
迷った場合はまずいずれかを受診し、必要に応じて紹介を受けるのが安心です。
「よくある症状だから」と自己判断せず、気になる痛みや腫れがあるときは早めの診察を。原因がはっきりすれば、的確な処置ができ、悪化や再発を防ぐことができます。
自宅でできる応急処置・セルフケア
「奥歯の奥が痛い」「リンパが腫れている」
でも今すぐ歯科に行けない、夜間や休日で受診できない、そんな場面は少なくありません。
ここでは、一時的に症状を和らげる自宅での対処法と、やってはいけないNG行動を紹介します。
あくまで応急的な対処ではありますが、症状の悪化を防ぎ、受診までの時間を乗り切るためのヒントとして活用してください。
患部の冷却・市販薬・口腔内の清潔維持
1. 患部を冷やす痛む場所の外側(頬・顎下)を冷たいタオルや保冷剤でやさしく冷却しましょう。
冷やすことで血管が収縮し、炎症による腫れや神経の興奮を一時的に抑える効果が期待できます。
※氷を直接当てるのは刺激が強すぎるため、必ず布で包んでから当ててください。
手元にある一般的な痛み止め(例:イブプロフェン・アセトアミノフェン)を服用することで痛みを一時的に緩和できます。
ただし、用法・用量を守ることが絶対条件です。持病がある方、妊娠中の方は必ず医師・薬剤師に相談を。
「痛いから」といって歯磨きを完全にやめてしまうと、細菌が繁殖して炎症が悪化する恐れがあります。柔らかめの歯ブラシを使い、患部を避けてやさしく磨きましょう。
うがいは、ぬるま湯や生理食塩水、刺激の少ない洗口液がおすすめです。
NG行動と注意点
1. 患部を強く押す・揉む
リンパ節が腫れていると気になって触ってしまいがちですが、強く押したりマッサージしたりするのはNGです。炎症を悪化させる可能性があります。
2. 温める行為
お風呂で長く温まる、ホットタオルを当てるなど、血流が増える行為は逆効果になることがあります。腫れが強い場合は冷却が基本です。
3. 歯の周囲を強く磨く・デンタルツールでいじる
「膿を出そう」「食べかすを取りたい」と、フロスや爪楊枝で無理に患部を刺激するのは避けましょう。かえって傷がつき、感染が広がる危険があります。
4. 市販薬やうがい薬の過剰使用
「効きそう」と何度も薬を塗ったり、強い洗口液で繰り返しうがいするのも逆効果。粘膜を刺激し、かえって炎症が悪化することもあります。
これらの方法はあくまで“応急処置”であり、完治を目指すものではありません。
少し症状が落ち着いたように感じても、必ず早めに歯科医院で診察を受けて根本的な治療につなげてください。
歯科医院での検査と治療の流れ

「歯科医院に行くのは不安…」「どんな検査や治療をされるの?」
そんな不安を抱えている方のために、歯科医院での一般的な診察の流れと、痛みやリンパの腫れの原因ごとに行われる代表的な治療法についてご紹介します。
症状が出たときに早めに受診することで、重症化を防ぎ、早期回復につながります。
問診・視診・レントゲンなどの診断ステップ
歯科では、まず問診と口腔内の視診(見た目の確認)を行い、痛みの場所・症状の経過・以前の治療歴などを詳しく聞き取ります。
そのうえで、必要に応じて以下のような検査が行われます。
- 触診・打診検査:
腫れや膿の有無、歯を軽く叩いて痛みの反応をチェック - レントゲン撮影(X線検査):
肉眼では見えない歯の根・顎の骨・親知らずの状態などを確認 - パノラマX線やCT検査:
広範囲に腫れが広がっている場合、詳細に原因部位を特定
これらの検査結果をもとに、歯の痛みとリンパ節の腫れの原因を正確に診断し、治療方針が立てられます。
原因別の主な治療法
親知らずの炎症(智歯周囲炎)の治療
親知らずの周囲に炎症がある場合は、まず炎症の鎮静が優先されます。
行われる主な処置は以下の通りです。
- 親知らず周囲の洗浄・消毒
- 細菌の活動を抑えるための抗生物質(内服薬)投与
- 症状が強い場合は、切開して膿を排出(切開排膿)
炎症が治まった後は、再発防止のために親知らずの抜歯を行うのが一般的です。
抜歯の時期や方法は、親知らずの生え方や全身の健康状態をふまえて判断されます。
歯の根の感染(根尖性歯周炎)の治療
歯の神経が死んで膿がたまっている場合は、「根管治療(こんかんちりょう)」が基本となります。
具体的には、以下のような処置が行われます
- 歯の中の感染組織を除去し、根の中を洗浄・消毒
- 数回にわたる通院で、薬剤の交換・洗浄を繰り返す
- 膿が多い場合は、根の先から膿を出すための小手術を実施
- 最終的に、根管を薬剤で密閉し、クラウン(被せ物)で歯を補強
この治療により、自分の歯を抜かずに温存できる可能性が高まります。
歯周病の治療(中等度〜重度の場合)
歯周病が進行している場合は、原因である歯垢や歯石を徹底的に取り除き、炎症を抑える治療が行われます。
治療ステップの一例は次の通りです。
- 歯石除去(スケーリング)や歯周ポケットの洗浄・殺菌処置
- 腫れが強いときは、抗生剤による応急処置で症状を緩和
- 歯がグラつくほど進行している場合は、抜歯を検討
- 炎症が落ち着いた後も、定期的なメンテナンス(クリーニング・再評価)が必要
歯周病は再発しやすいため、治療後の継続的な通院とセルフケアの両立が不可欠です。
いずれの治療も、患者さん一人ひとりの状態や生活背景に応じて最適な方法が選ばれます。
不安な点やわからないことは、遠慮せずに歯科医師に相談しながら進めていくことが大切です。納得したうえで治療を受けることで、不安も軽減され、回復もスムーズになります。
アフターケアと経過観察も重要
治療が終わったからといって安心して放置してしまうと、再発や治りきらない炎症に悩まされることがあります。痛みやリンパの腫れを完全に治すためには、治療後のアフターケアと経過観察が非常に重要です。
歯科医院では、以下のようなアフターケアが行われます。
- 痛み止めや抗生物質の処方:
炎症が落ち着くまで、適切に服用することが大切です。 - 患部のケア指導:
歯磨きの仕方、食事での注意点、うがいの方法などを丁寧に指導してくれます。 - 再診による経過チェック:
1〜2週間後に再度受診し、炎症の改善具合や再発の兆候を確認します。
また、根管治療や歯周病治療など、長期的なケアが必要なケースでは、
- 数ヶ月おきの再評価(レントゲンや歯周ポケットの検査)
- 定期的なクリーニング・メンテナンス
- 生活習慣のアドバイス(喫煙・食習慣・ストレス管理など)
といった継続的なサポートを受けることができます。
耳鼻科や内科と連携が必要なケースとは?
「奥歯の痛みやリンパの腫れがあるけれど、歯科でいいのか、耳鼻科や内科を受診すべきなのか分からない…」
そんな不安を抱える方も少なくありません。
基本的には、歯や歯茎に原因があると感じる場合は歯科(特に歯科口腔外科)が第一の選択です。
しかし、症状の出方や場所によっては、耳鼻咽喉科や内科と連携して診察・治療を行う必要があるケースもあります。以下で、その見極めポイントをご紹介します。
歯科より耳鼻科や内科が関与する可能性がある症状
以下のようなケースでは、歯以外の原因疾患が隠れている可能性があるため、耳鼻咽喉科または内科の受診も視野に入れましょう。
- 明らかな歯の痛みや虫歯がないのにリンパ節が腫れている
- のどの痛み、声のかすれ、飲み込みにくさなどがある
- 鼻づまり、耳の詰まり、頭痛など副鼻腔炎のような症状を伴っている
- 慢性的な倦怠感・発熱・体重減少がある
- リンパ節が片側だけに硬くしこりのように腫れており、痛みがない
これらの症状は、扁桃炎、咽頭炎、副鼻腔炎、ウイルス感染、結核性リンパ節炎、まれに腫瘍性疾患など歯科領域以外の疾患が原因の可能性もあります。
歯科と他科が連携する具体的なケース
症状によっては、歯科と耳鼻科・内科が連携して治療にあたるケースもあります。
- 親知らずの炎症が上顎洞(副鼻腔)まで広がった場合(歯性上顎洞炎)
→ 歯科で原因歯の治療を行いながら、耳鼻科で副鼻腔の洗浄や抗生剤治療を並行します。 - 顎や首のリンパ節が大きく腫れていて、歯科だけでは判断が難しい場合
→ CT検査や血液検査を行い、内科や耳鼻咽喉科へ紹介されることがあります。 - 全身的な感染(発熱・倦怠感など)が疑われる場合
→ 歯科と内科で連携し、敗血症やウイルス性疾患の有無をチェック。
判断に迷ったときはどこへ行くべき?
- 歯や歯茎の明らかな痛み・腫れ・膿・虫歯がある場合 →
歯科(口腔外科)へ - 原因不明のしこりや、のど・耳・鼻の症状が中心の場合 →
耳鼻咽喉科へ - 全身症状(発熱、だるさなど)が強い場合や歯科でも異常が見つからなかった場合 →
内科へ
また、どこを受診すべきか迷う場合は、地域の大きな総合病院の外来や「かかりつけ医」に相談するのもひとつの方法です。必要に応じて専門科へ紹介してもらえます。
痛みや腫れの原因がわからないまま放置するのはリスクが高く、判断に迷ったらまずは医師・歯科医師の診察を受けることが何よりの近道です。
よくある質問(Q&A)
奥歯の奥の痛みやリンパの腫れに関して、多くの方が共通して抱える疑問とその回答をまとめました!
日常生活や受診判断の参考にしてみてください。
なぜ夜になると痛みが強くなるのですか?
夜間は血流と神経の作用で、痛みを感じやすくなるためです。
夜に歯の痛みが悪化するのは、リラックスして副交感神経が優位になることで血管が拡張し、患部への血流が増えるためです。
これにより、炎症部位の圧力が高まり、ズキズキとした痛みが強まることがあります。
さらに、就寝時の横になる姿勢は頭部に血が集まりやすく、結果的に痛みが増幅される傾向があります。日中よりも静かな環境で、痛みに意識が集中しやすいことも一因です。
就寝前に痛み止め(市販の鎮痛剤)を服用する
枕をやや高めにし、上半身を起こした姿勢で眠る
入浴後はリラックスしつつも、患部を冷やすと効果的
もし痛みで眠れないほどつらい場合は、夜間診療や救急歯科への相談をためらわないようにしましょう。
妊娠中に同じ症状が出た場合、どうすればいいですか?
妊娠中でも歯科治療は受けられます。症状を我慢せず、早めに相談を。
妊娠中はホルモンバランスの変化により、歯茎が腫れやすくなる「妊娠性歯肉炎」のリスクが高まります。
また、免疫力の低下から歯周病や感染症も起こりやすいため、痛みや腫れを放置するのは母体・胎児ともにリスクがある行為です。
-
妊婦さんが歯科を受診する際のポイント
- 歯科を予約する際は、必ず「妊娠中」であることを伝えましょう。
→ レントゲンや薬の処方に安全配慮が必要となるためです。 - 安定期(妊娠5〜8ヶ月)であれば、ほとんどの治療が可能です。
→ 初期・後期でも応急処置や痛み止めの処方は対応できます。
-
自宅でできる応急処置:
- 患部を冷やす(清潔な冷却タオルなどでやさしく)
- やわらかい歯ブラシやフロスで優しくケアし、口腔内を清潔に保つ
- アルコール無配合のうがい薬で口をすすぐ
「妊娠中だから歯科に行けない」と我慢する必要はありません。
むしろ、症状を放置することで炎症が悪化し、母体にも赤ちゃんにも悪影響を及ぼす可能性があります。
歯科医師は妊婦への対応に慣れています。遠慮せず、早めに専門家へ相談しましょう。
まとめ|奥歯の奥の痛みとリンパの腫れは早めの受診がカギ
奥歯の奥が痛み、同時にリンパ節が腫れている場合は、歯や歯茎の炎症が深部にまで広がっているサインかもしれません。原因としては、親知らずの炎症、歯の根の感染、歯周病などが代表的で、いずれも放置すれば重症化するリスクがあります。
さらに、歯が原因ではない場合でも、扁桃炎や副鼻腔炎、腫瘍など他の疾患が関係している可能性もあるため、自己判断は禁物です。
本記事で紹介したポイントを振り返ると、次のような行動が特に重要です。
- 痛みや腫れが強い場合は、できるだけ早く歯科(または口腔外科)を受診する
- 症状の原因に応じた適切な治療を受け、必ずアフターケアも継続する
- 歯の痛みとリンパ腫れが同時にある場合は、耳鼻科や内科との連携も視野に入れる
- 受診までの間は冷却・市販薬・清潔維持などで応急的に対応する
- 今後の再発防止のため、丁寧な歯磨きや定期検診など予防ケアを習慣化する
症状が軽いうちに対処できれば、治療も短期間で済み、身体への負担も最小限で抑えられます。
「たかが歯の痛み」と甘く見ず、異変に気づいた時点で行動することが、健康を守る第一歩です。
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- 「この痛みは歯が原因?」という判断のアドバイス
- 受診までの間にできる応急処置の方法
- 妊娠中・子どもの症状など、不安なケースの対応相談
- 最寄りの歯科医院の検索・予約サポート
「自分の判断だけでは不安」というときは、専門家に聞くのが一番です。
実際に多くのユーザーが痛みや不安を相談し、安心して次の行動につなげています。
「症状が落ち着いたからもういいかな…」と放置せず、小さな不調の段階で相談することが、重症化を防ぐ第一歩です。