親知らずが痛い!今すぐできる応急処置と絶対NGな行動

親知らず 痛い

ある日突然、奥歯の奥がズキズキと痛み出し、腫れて口が開けにくい…。

食事をするのもつらいし、仕事や勉強に集中できないほどのその痛み、もしかしたら「親知らず」が原因かもしれません。

「親知らずが痛い」と感じたとき、「とりあえず我慢すれば治るかも」「歯医者は怖いから行きたくない」と放置してしまう方も少なくありません。

しかし、その痛みはあなたの体が発している重要なSOSサインであり、放置することでさらに深刻なトラブルに発展する危険性があります。

この記事でわかること
  • 親知らずが痛いときに今すぐできる応急処置
  • 親知らずが危険なサイン
  • 歯科医院での治療の流れ

この記事を読めば、痛みの正体がわかり、次に何をすべきかが明確になります。

目次

親知らずが痛い!まず試すべき応急処置とやってはいけないこと

親知らずが突然痛み出すと、仕事や生活にも支障が出て本当につらいですよね。

結論として、夜間や休日などすぐに歯医者に行けない場合には、ご自身でできる応急処置があります。

しかし、良かれと思ってやった行動が、かえって症状を悪化させてしまうことも少なくありません。

なぜなら、親知らずの痛みの多くは「炎症」が原因であり、その炎症を鎮める行動と悪化する行動があるからです。

歯科医院を受診するまでの間、これからご紹介する正しい知識で、少しでも痛みを和らげましょう。

痛みを和らげる3つの応急処置(市販の痛み止め・冷やす・安静に)

親知らずの急な痛みに対して、ご自身でできる効果的な応急処置は以下の3つです。

これらはあくまで一時的に症状を緩和させるためのものであり、根本的な解決にはならないことを理解しておきましょう。

1. 市販の痛み止め(鎮痛剤)を服用する

用法・用量を守って市販の痛み止めを服用するのが、最も手軽で効果的な方法です。「ロキソプロフェン」や「イブプロフェン」といった成分を含む鎮痛剤は、炎症を抑える効果も期待できます。

ただし、アレルギーや持病がある方は、必ず薬剤師に相談してから購入してください。

2. 痛む方の頬を冷やす

親知らずの周囲で炎症が起きている場合、冷やすことで血流が穏やかになり、ズキズキとした痛みが和らぎます。

濡らしたタオルや冷却シートなどを使い、数分間頬の外側から優しく冷やしましょう。

注意点として、氷などを直接当てて長時間冷やしすぎると、血行不良を起こして治りを妨げる可能性があるので避けてください。

3. 安静にして体を休める

痛みがあるときは、なるべく安静に過ごしましょう。

睡眠不足や過労、ストレスなどで体の免疫力が低下していると、細菌への抵抗力が弱まり、炎症が悪化しやすくなります。

体をしっかり休めることは、痛みを悪化させないための重要なセルフケアです。

症状を悪化させる!絶対NGな3つの行動(患部を触る・温める・飲酒/喫煙)

痛みを早く治したい一心でやってしまいがちな行動が、実は症状を悪化させる大きな原因になります。

以下の3つの行動は、炎症を助長する危険性が高いため、絶対に避けてください。

1. 患部を指や舌で触る、強くうがいをする

痛む場所が気になって触りたくなる気持ちは分かりますが、指や舌で患部に触れると、細菌が入り込んでさらに炎症が広がる危険性があります。

また、歯ブラシで強く磨いたり、激しくうがいをしたりするのも、患部を刺激して痛みを増幅させる原因になるためNGです。

2. 体を温める(長風呂・カイロなど)

体を温めると血行が良くなりますが、炎症が起きている部位の血流が促進されると、神経が圧迫されてズキズキとした痛みがさらに強くなります。

痛みが強い時は、湯船に長く浸かるのは避け、シャワー程度にしておきましょう。カイロなどで患部を温めるのも逆効果です。

3. 飲酒や喫煙

アルコールを摂取すると、体を温めるのと同様に血行が促進され、痛みが悪化したり、腫れがひどくなったりします。

また、痛み止めを服用している場合の飲酒は非常に危険です。

喫煙も、血行を悪化させて傷の治りを妨げ、患部を不潔にする原因となるため、痛みが治まるまでは控えましょう。

なぜ親知らずは痛くなるの?考えられる5つの原因

ズキズキと脈打つように痛む親知らず。

結論から言うと、その痛みの原因は一つではなく、親知らずの生え方や周りの環境によって様々です。

なぜなら、親知らずは最も奥に、しかも現代人の顎が小さくなったことで正常に生えるスペースがないことが多く、様々なトラブルを引き起こしやすい歯だからです。

ご自身の痛みがどのタイプに近いのか、考えられる5つの主な原因を知ることで、不安の解消と適切な対処につながります。

原因①:智歯周囲炎(ちししゅういえん) – 最も多いトラブル

親知らずの痛みで最も多い原因が、「智歯周囲炎(ちししゅういえん)」という歯茎の炎症です。

これは、親知らずが斜めや横向きに生えてきたり、歯茎に部分的に埋まったままだったりすることで、歯と歯茎の間に深い溝(歯周ポケット)ができてしまうために起こります。

この溝は歯ブラシが届きにくく非常に不潔になりやすいため、食べかすや歯垢が溜まり、細菌が繁殖して歯茎が急性的に腫れてしまうのです。

疲れやストレスで体の免疫力が落ちている時に、急に強い痛みや腫れとして症状が現れることが多くあります。

原因②:親知らず自身の虫歯

親知らずは、非常に虫歯になりやすい歯であるため、その痛みが原因となっているケースも多くあります。

一番奥に生えているため、歯ブラシが届きにくく、磨き残しが多くなりがちです。

また、斜めに生えている場合は隣の歯との間に複雑な隙間ができ、汚れが溜まりやすい絶好の環境となります。

最初は痛みを感じなくても、虫歯が進行して歯の神経(歯髄)まで達すると、何もしなくてもズキズキと激しく痛むようになります。

原因③:隣の歯(第二大臼歯)を押している

横向きや斜めに生えてきた親知らずが、手前の健康な歯(第二大臼歯)をグイグイと押し続けることで、痛みや圧迫感を引き起こすことがあります。

これは、親知らずが生えてくるための十分なスペースが顎にないために起こる現象です。

押された側の歯に継続的な力がかかることで、歯の根が吸収されてしまったり、歯並び全体が乱れたりする原因にもなります。

また、親知らずと隣の歯が接する部分に汚れが溜まり、隣の歯まで虫歯にしてしまうリスクも非常に高い状態です。

原因④:噛み合わせの問題

親知らずが正常な向きに生えてきたとしても、噛み合う相手の歯がない場合や、中途半端な位置までしか生えてこない場合に、痛みの原因となることがあります。

例えば、上の親知らずだけが生えてきて、噛み合う下の歯がないと、歯がどんどん伸びてきて(挺出)、下の歯茎や頬の粘膜を噛んでしまい、口内炎のような痛みを引き起こします。

逆に、下の親知らずが少しだけ頭を出している状態だと、上の歯がその部分の歯茎を噛んでしまい、炎症を起こすことも。

このように、正常な噛み合わせに参加できないことが、新たなトラブルを生むのです。

原因⑤:嚢胞(のうほう)や腫瘍の可能性

頻度は低いですが、親知らずが原因で顎の骨の中に「嚢胞(のうほう)」という膿の袋ができてしまうことがあります。

これは、骨の中に埋まったままの親知らず(埋伏歯)の周りに、液体が溜まった袋が形成される病気です。

初期段階では自覚症状がほとんどありませんが、嚢胞が大きくなるにつれて顎の骨を溶かしたり、周りの歯の神経を圧迫したりして、鈍い痛みや違和感として現れることがあります。

ごく稀に腫瘍が関与している可能性もあるため、レントゲン撮影による専門家の診断が不可欠です。

親知らずの痛み、放置は危険?歯医者に行くべき4つのサイン

親知らずが痛むとき、「もう少し様子を見よう」と我慢してしまう方も多いかもしれません。しかし、結論から言うと、親知らずの痛みを放置するのは非常に危険です。

なぜなら、その痛みは単なる歯痛ではなく、体が発している「限界」のサインであり、放置することで治療がより複雑で大掛かりになってしまう可能性があるからです。

これからご紹介する5つのサインは、細菌感染が広がる前触れや、他の歯に深刻なダメージを与えている警告かもしれません。

これらのサインを見逃さず、早めに専門家の助けを求めることが、ご自身の健康を守る上で最も重要です。


サイン①:2〜3日経っても痛みが治まらない、または悪化する

応急処置をしても症状が続いたり、日に日に強くなる場合は、感染が広がっている可能性があるため歯科医院を早めに受診してください。

症状が出てからの「日数」で判断するよりも、「痛みや腫れの強さ・広がり」で判断することが大切です。

これは、ご自身の体の治癒能力だけでは抑えきれないほど、親知らずの周囲で炎症や感染が進行していることを示しています。

例えば、「智歯周囲炎」が悪化すると、歯茎の中で膿が溜まり続け、強い痛みが持続します。

この状態を我慢していても自然に改善することは難しく、歯科医院での専門的な治療(洗浄や抗生物質の処方など)が必要な段階です。

サイン②:顔が腫れる、口が開きにくくなる

親知らずの周辺だけでなく、鏡で見てもわかるほど頬やあごが腫れてきたり、指が2本も入らないほど口が開きにくくなったりした場合は、緊急性が高い状態と言えます。

この症状は、親知らず周りの炎症が歯茎の内部だけでなく、頬の筋肉や顎の関節周辺にまで広がっている証拠です。

「開口障害」とも呼ばれ、食事や会話も困難になり、日常生活に大きな支障をきたします。

見た目の問題だけでなく、炎症が深刻化しているサインですので、放置せず、すぐに歯科・口腔外科を受診してください。

サイン③:発熱や全身の倦怠感がある

親知らずの痛みに加えて、38度前後の発熱や、体全体のだるさ、悪寒といった全身症状が現れた場合は、迷わず医療機関を受診してください。

これは、親知らず周辺で増殖した細菌が血液中に入り込み、全身に影響を及ぼし始めているサインである可能性があります。

体の免疫システムが細菌と必死に戦っているために、発熱などの反応が起きているのです。喉の痛みや首のリンパ節の腫れを伴うこともあります。

「たかが歯の痛み」と軽視すると、ごく稀に重篤な状態に進行するケースもあるため、速やかな対応が必要です。

サイン④:痛みが何度もぶり返す

「一度は痛くなったけど、しばらくしたら治まった。

でも疲れた時にまた痛くなった」というように、痛みを周期的に繰り返している場合も、歯科医院を受診すべき重要なサインです。

痛みが引いている期間は、問題が解決したわけではありません。

これは、痛みの根本原因が解決されないまま、体の免疫力が落ちたタイミングで症状が再燃している状態です。

炎症が慢性化し、自覚症状がない間に、親知らずの周りの骨を溶かすなど、静かに問題が進行している可能性があります。

この痛みの連鎖を断ち切るためには、根本原因に対する治療が必要です。

痛みが治まっても安心は禁物。根本原因は残っている

市販の痛み止めなどで一時的に痛みが引いたとしても、決して「治った」わけではないため、安心するのは禁物です。

痛みはあくまで「症状」の一つであり、痛みを引き起こしている「根本原因」(例えば、汚れが溜まりやすい親知らずの生え方や、治療していない虫歯など)は、お口の中にそのまま残っています。

台風が過ぎ去っても、壊れた家はそのまま残っているのと同じで、次の台風(体の抵抗力が落ちた時)が来れば、また同じように、あるいはもっとひどい痛みや腫れとなって現れる可能性があります。

痛みが落ち着いている時こそ、歯科医院でじっくりと相談し、根本的な治療計画を立てる絶好のタイミングなのです。

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歯医者さんではどんな治療をするの?抜歯までの流れと費用

「歯医者に行きたいけど、何をされるか分からなくて怖い」「治療や抜歯は痛そうだし、費用も心配…」

そんな不安から、受診をためらっている方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、いきなり親知らずを抜かれることはまずありません。まずはあなたの痛みを取り除くことを最優先に、しっかりとした診査・診断から治療が始まります。

なぜなら、安全で的確な治療を行うためには、痛みの根本原因を正確に突き止めることが不可欠だからです。

ここでは、歯科医院での一般的な流れと費用について解説しますので、不安を解消して、安心して受診への一歩を踏み出しましょう。

親知らずの処置について詳しく知りたい人は以下の関連記事も参考にしてください。


▶関連記事:親知らずは抜くべき?抜かなきゃよかったと後悔しないための判断基準
▶関連記事:親知らず抜歯後の過ごし方とタブー|正しい経過や注意点を徹底解説【歯科監修】

まずは診断から。レントゲンで親知らずの状態を確認

歯科医院に到着したら、まずは問診で現在の症状(いつから痛いか、どんな痛みか、腫れや発熱の有無など)を詳しく伝えます。その後、お口の中の状態を直接確認し、多くの場合、レントゲン撮影を行います。

レントゲンを撮ることで、以下のような、外からでは見えない重要な情報を得ることができます。

  • 親知らずの生えている向きや深さ
  • 歯の根の形や本数
  • 顎の骨の中にある太い神経や血管との位置関係
  • 虫歯の有無や進行度
  • 嚢胞(のうほう)など、病気の有無

これらの情報をもとに、歯科医師があなたの痛みの原因を正確に診断し、最適な治療計画を立てていきます。

痛みの原因に合わせた治療法(抜歯だけじゃない!)

親知らずの治療は、必ずしも「抜歯」がゴールではありません。特に、痛みが強い急性期には、まず炎症を抑えるための処置が優先されます。

炎症を抑える治療(智歯周囲炎の場合)

患部の洗浄・消毒を行い、溜まっている膿(うみ)を出すことで、圧力を下げて痛みを和らげます。症状が強い場合は、炎症を抑える抗生物質や痛み止めが処方されます。

まずはこれらの処置で、つらい症状を落ち着かせます。

虫歯の治療

痛みの原因が虫歯で、かつ親知らずを抜歯する必要がないと判断された場合は、通常の虫歯治療を行うこともあります。

これらの応急的な処置で症状が改善した後、親知らずの生え方や周囲への影響などを総合的に判断し、将来的なリスクを考慮して、改めて抜歯するかどうかを相談していくことになります。

親知らずの抜歯。当日の流れと注意点

抜歯が決まった場合、当日は以下のような流れで進むのが一般的です。

もちろん、事前に歯科医師から丁寧な説明がありますのでご安心ください。

  • 1. 麻酔
    抜歯する歯の周りに、しっかりと局所麻酔を行います。麻酔が効けば、施術中に痛みを感じることはほとんどありません。
  • 2. 抜歯
    • 簡単なケース:
      麻酔が効いているのを確認し、専用の器具を使って歯を脱臼させて抜き取ります。
    • 難しいケース(埋伏歯など):
      患部の一部をメスで小さく切り取り、歯茎を切開したり、歯や骨を少し削って分割したりして、歯を丁寧に取り除きます。
  • 3. 止血・縫合
    抜歯した穴(抜歯窩)を洗浄し、ガーゼを噛んで止血します。必要に応じて、歯茎を縫い合わせる(縫合)こともあります。
  • 4. 術後の説明
    抜歯後の注意点や、痛み止め・抗生物質などの薬についての説明を受けます。

抜歯後は、安静に過ごし、歯科医師の指示をしっかり守ることが、腫れや痛みを最小限に抑え、スムーズな回復につながります。

抜歯にかかる費用はどのくらい?保険適用の目安

親知らずの治療や抜歯は、基本的にすべて健康保険が適用されます。

費用は、親知らずの生え方(抜歯の難易度)によって異なりますが、おおよその目安は以下の通りです。

抜歯のケース費用の目安(3割負担の場合)
まっすぐ生えている親知らずの抜歯約1,500円 〜 3,000円
歯茎に埋まっている親知らずの抜歯約3,000円 〜 5,000円
骨に完全に埋まっている親知らずの抜歯約4,000円 〜 7,000円

※上記に加えて、初診料やレントゲン撮影料、薬代などが別途かかります。

 ※大学病院など、より専門的な医療機関では費用が少し高くなる場合があります。

正確な費用については、治療計画を立てる際に、必ず歯科医院で事前に確認するようにしましょう。

親知らずの痛みに関するよくある質問(Q&A)

親知らずの治療や抜歯については、多くの方が様々な疑問や不安を抱えています。

「痛いのは自分だけ?」「抜くのはどれくらい怖いこと?」といった、よくある質問にお答えします。正しい知識を得ることで、過度な不安は解消できます。

Q1. 痛いけど、絶対に抜かないとダメ?

A1. いいえ、痛いからといって、必ずしもすべての親知らずを抜歯する必要はありません。

抜歯するかどうかの判断は、その親知らずが現在、そして将来的に、お口の健康に悪影響を及ぼすかどうかで決まります。

  • 抜歯が推奨されるケース
    • 何度も歯茎の炎症(智歯周囲炎)を繰り返している
    • 親知らず自身や、隣の歯が虫歯になっている
    • 横向きに生えていて、手前の歯を押して歯並びに影響している
    • 清掃が困難で、常に不潔な状態になっている
  • 抜歯しなくてもよい可能性があるケース
    • まっすぐ正常に生えていて、きちんと歯磨きができている
    • 上下の親知らずが正常に噛み合っていて、機能している
    • 骨の中に完全に埋まっていて、今後問題を起こす可能性が低い

一時的な炎症であれば、洗浄や投薬で症状が治まることもあります。

しかし、痛みの原因が残っている限り、再発のリスクは常にあります。

最終的な判断は、レントゲン撮影などの精密な検査の上で、歯科医師が総合的に行いますので、まずは相談することが大切です。

Q2. 抜歯はどれくらい痛い?腫れる?

A2. 抜歯中と抜歯後で異なりますが、痛みや腫れはコントロール可能です。

多くの方が最も不安に感じるのが、抜歯に伴う痛みと腫れだと思います。

抜歯中

施術の前に、局所麻酔をしっかりと効かせます。

そのため、抜歯の最中に痛みを感じることはほとんどありません。歯を押されたり、骨を削る際の振動を感じたりすることはありますが、それは痛みとは異なります。

抜歯後

麻酔が切れてから、痛みや腫れが出てきます。

これは、手術後の傷が治る過程で起こる自然な体の反応です。痛みや腫れの程度は、親知らずの生え方(抜歯の難易度)や個人の体質によって大きく異なります。

特に、下の親知らずで、歯茎を切開したり骨を削ったりした場合は、腫れやすい傾向にあります。

しかし、処方される痛み止めや抗生物質をきちんと服用し、術後の注意点(安静にする、冷やすなど)を守ることで、症状を最小限に抑えることが可能です。

Q3. どこの歯医者に行けばいい?(歯科・口腔外科の違い)

A3. まずは、お近くの一般の「歯科医院」に相談するのが第一歩です。

親知らずの治療は、多くの場合、かかりつけの歯科医院で対応が可能です。

その上で、親知らずの状態によっては、より専門的な「口腔外科」を紹介されることがあります。

歯科(一般歯科)

虫歯や歯周病の治療と同様に、親知らずの診断や治療、比較的簡単な抜歯を行います。

まずはここで相談し、親知らずの状態を正確に診断してもらうのが良いでしょう。

口腔外科(こうくうげか)

口の中とその周辺(顎、顔面)の外科的な処置を専門とする診療科です。

以下のような難しいケースの抜歯は、大学病院や総合病院の口腔外科、または口腔外科専門医のいるクリニックで行うのが一般的です。

  • 親知らずが顎の骨に深く埋まっている
  • 歯の根が複雑な形をしている
  • 顎の中の太い神経に非常に近い

まずは身近な歯科医院を受診すれば、歯科医師が責任を持って、あなたの親知らずにとって最適な治療の場を判断してくれます。

まとめ:親知らずの痛みは我慢せず専門家へ。放置が一番のリスク

この記事では、親知らずの急な痛みに対する応急処置から、痛みの根本原因、そして歯科医院での治療法までを詳しく解説しました。

結論として、親知らずの痛みに対して最もやってはいけないことは「我慢して放置すること」です。

その痛みは、お口の中だけでなく、あなたの体全体が発している危険信号かもしれません。

親知らずの痛みで覚えておくべき重要ポイント

つらい親知らずの痛みと正しく向き合い、ご自身の健康を守るために、最も重要なポイントを最後に振り返ります。

  • 痛みは「いつか治る」ではなく「治療が必要」なサインと考える。
  • 応急処置はあくまで一時しのぎ。痛みが引いても根本原因は解決していない。
  • 顔の腫れや発熱、口が開きにくいといった症状は、すぐに歯科医院へ行くべき危険なサイン。
  • 「抜歯=怖い」ではない。まずは痛みを取り除く治療を優先し、抜歯が本当に必要か専門家と相談できる。

このポイントを心に留めておくだけで、いたずらに不安がることなく、冷静に適切な行動をとることができます。

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