毎日のオーラルケアで使っていたデンタルフロスが、歯と歯の間にガチッと挟まって取れない!
無理に引っ張ってもビクともせず、指で取ろうとしても届かない——「どうしよう!」と、焦りと不安でパニックになっていませんか?
インターネットの知恵袋で同じような悩みを探しているうちに、どんどん時間が経ってしまいますよね。
まずは落ち着いて、適切な手順を踏めばフロスを安全に取り除けます。しかし、焦って間違った対処をすると、歯や歯茎を傷つけてしまう危険性もあります。
この記事では、歯科専門家の視点から、デンタルフロスが挟まって取れない時の対処法を解説します。
- デンタルフロスが挟まった時の安全な対処法
- デンタルフロスが挟まった時にやってはいけないNG行動
- フロスが挟まる根本的な原因
- 歯科医院に行くべきサイン
- キャンペーンが充実している
デンタルフロスが挟まったときのトラブルを解決するための情報を網羅しました。歯科医師が解説しているため安心です。
【まず試して】デンタルフロスが挟まって取れない時の安全な対処法
デンタルフロスが歯に挟まってしまったら、まずは落ち着いて以下の方法を試してみてください。力任せは禁物です。
- ゆっくりと左右に動かしながら引き抜く
- フロスの片方の糸を指から離し、横から引き抜く
- 結び目を作ってもう一度フロスを通し、絡め取る
1. ゆっくりと左右に動かしながら引き抜く
フロスをピンと張った状態で、のこぎりを引くようにゆっくりと左右に小さく動かしながら、少しずつ上(または下)に引き上げてみましょう。
多くの場合、引っかかっている部分がずれて、スッと抜けます。
2. フロスの片方の糸を指から離し、横から引き抜く
上に引き抜くのが難しい場合は、指に巻いているフロスの片方を離し、糸の端を持って、歯と歯の間から頬側(または舌側)に向かって横に引き抜く方法が有効です。
糸を一方こうから引き抜くので抵抗が少なく、スムーズに抜けることがあります。
3. 結び目を作ってもう一度フロスを通し、絡め取る
少し上級テクニックですが、新しいフロスの中央に小さな結び目を一つ作ります。
そして、挟まっているフロスの上から、もう一度その歯の間に通します。
結び目に古いフロスを引っかけるようなイメージで、ゆっくり引き抜いてみてください。絡め取られて一緒に抜けてくることがあります。
デンタルフロスが挟まった時のNG行動
焦って間違った方法を試すと、歯や歯茎の傷がついてトラブルにつながる可能性があります。
絶対に控えてほしいNG行動をまとめて解説します。
力まかせに無理やり引き抜く・引きちぎる
最もやってはいけないのが、力任せにフロスを引っ張ることです。
フロスが挟まっている原因が、不適合な詰め物や被せ物だった場合に、それらを一緒に剥がしてしまったり破損させたりする危険性があります。
また、健康な歯や歯茎を傷つける原因にもなります。
安全ピンや爪楊枝など鋭利なもので取ろうとする
安全ピンや爪楊枝、シャープペンシルの先などの鋭利なものを使おうとするのは非常に危険です。
手元が滑って歯茎や舌、頬の粘膜を深く突き刺し、大きな怪我につながる可能性があります。
そのまま放置する
「そのうち自然に取れるだろう」と、挟まったまま放置するのはやめましょう。
挟まったフロスには汚れが溜まりやすく、細菌が繁殖して歯茎に炎症(歯肉炎)を起こしたり、強い口臭の原因になったりします。
また、常に歯茎を圧迫し続けることで、歯周病を悪化させる可能性もあります。
デンタルフロスが挟まる根本的な原因4選
そもそも、なぜデンタルフロスは歯の間に挟まってしまうのでしょうか。 歯の状態に根本的な原因が隠れているかもしれません。
フロスが頻繁に挟まるあるいは切れやすい場合、口の中にトラブルがある可能性があります。 健康な歯の表面は通常滑らかなので、フロスが引っかかることはありません。
ここでは、フロスが挟まる代表的な原因を4つ解説します。
1. 歯と歯の間に虫歯ができている
フロスが特定の位置で必ず引っかかる、ほつれる、切れるという場合、歯と歯の隣接面に虫歯ができている可能性が非常に高いです。
虫歯によって歯の表面が溶けてザラザラしていたり、小さな穴が開いていたりすると、そこにフロスの繊維が引っかかってしまうのです。
初期虫歯について詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。
2. 詰め物や被せ物の段差・不適合
過去に治療した銀歯やプラスチックの詰め物(レジン)、被せ物(クラウン)があると、歯との間の段差や経年劣化による一部の欠けなど、フロスが引っかかりやすい箇所ができる場合があります。
詰め物や被せ物が劣化しているとフロスが挟まるだけでなく、汚れが溜まりやすいため二次的な虫歯の原因にもなります。
3. 歯石が付着している
歯と歯の間や、歯と歯茎の境目に歯石が付着していると、ザラザラした歯石の表面にフロスが引っかかり、挟まったり切れやすくなったりします。
歯石は歯垢が石灰化したもので、歯ブラシでは取ることができません。歯科医院でのクリーニングが必要です。
歯石の取り方について詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。
4. 歯並びに問題がある・歯が重なっている
もともとの歯並びが悪く、歯と歯が強く接触していたり重なり合っていたりする部分(叢生)があると、フロスが通りにくく挟まりやすい傾向にあります。
矯正治療について詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。
自力で取れない場合は迷わず歯医者へ
安全な対処法を試してもフロスが取れない場合、それ以上自分で何とかしようとせず、速やかに歯科医院を受診してください。
歯や歯茎を傷つけてしまう可能性があるため、無理に自分で取ろうとするのは危険です。専門家に除去を依頼しましょう。
フロスが挟まるトラブルが頻発する場合も、虫歯や歯周病、詰め物が合っていないなど、口の中に問題を抱えている可能性があります。
歯科医師に相談することで根本原因を特定し、早期治療につなげられます。
フロスが挟まったことを恥じる必要はありません。日常的にオーラルケアを行っているからこそ起こるトラブルであり、歯科医師にとってはよくあることです。
歯科医院での除去方法
歯科医院では、専用の極細の器具を使って、歯や歯茎を傷つけることなく安全にフロスを除去します。
千切れたデンタルフロスの繊維など、挟まったデンタルフロスが見つかりづらい場合、歯科医師がマイクロスコープや拡大鏡で確認し、正確に除去します。
自己判断で無理をせず、プロに任せるのが最も確実で安全な方法です。
デンタルフロスが挟まることに関するよくある質問(Q&A)
デンタルフロスが歯に挟まるトラブルについて、よくある疑問に回答します。
Q1. フロスが切れやすい・ほつれやすいのも虫歯が原因ですか?
A1. はい、虫歯が原因である可能性が非常に高いです。
特定の場所で毎回フロスが切れたり、繊維がバラバラにほつれたりする場合、歯と歯の間に虫歯ができているか、詰め物に段差があるサインです。
早めに歯科医院でチェックしてもらうことをおすすめします。
Q2. 歯医者に行ったら、費用はどれくらいかかりますか?
A2. フロスを取る処置自体は、保険適用の範囲内で行われ、初診料や検査料を含めて数千円程度が目安です。
虫歯や詰め物の不具合など、フロスが挟まった根本的な原因が見つかった場合、その治療には別途費用がかかります。
正確な費用については、受診する歯科医院へ直接ご確認ください。
Q3. 自分に合ったフロスの選び方を教えてください
A3. 歯と歯の隙間が狭い方はワックスタイプ、隙間が広い方はエキスパンドタイプやテープタイプを試してみるのがおすすめです。
フロスには、ワックスでコーティングされて滑りやすい「ワックスタイプ」、唾液で膨らんで汚れを絡め取りやすい「エキスパンドタイプ」、平たいテープ状の「テープタイプ」があります。
歯科医院でも相談すれば、あなたに最適なフロスを提案してもらえます。
まとめ:フロスが挟まるのは口内環境のSOSかも
この記事では、デンタルフロスが挟まって取れない時の安全な対処法から、その根本的な原因までを詳しく解説しました。
- まずは落ち着いて横に引き抜く方法を試す。力任せは禁物。
- 歯や歯茎を傷つけるため鋭利なもので取ろうとしたり放置したりは絶対にしない。
- フロスが頻繁に挟まる場合、虫歯や詰め物の不適合など口内トラブルがある可能性がある。
- 自力で取れない場合、フロスが挟まる原因を特定するためにも、迷わず歯科医院を受診する。
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フロスが挟まるというアクシデントは、お口の健康状態を見直す良い機会です。 根本原因を解決しなければ、同じトラブルを繰り返してしまう可能性があります。
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